fc2ブログ

かわえうた

言葉にできないものを歌にするのが自分の一生の目標 minako kawae

0828 天声人語 

晩夏(ひとりの季節)

強く狂おしい夏は、残していく気だるさも平年の比ではない。
優しい秋を待ちながら、くたびれた心身をしばし横たえる頃合いだろう。

そんな時、決まって耳の底に流れる旋律がある。

ゆく夏に/名残る暑さは夕焼けを/吸って燃え立つ葉鶏頭・・・>。

和歌を思わせる語調と、鮮烈な情景で始まる
松任谷由実さんの「晩夏」だ。

その植物は、炎天の記憶を血痕のごとく葉に散らし、あかね空の下で黙している。
安らぎの季節まで、もう少しの我慢である。


2010/8/28 朝日新聞「天声人語」より


14番目の月14番目の月
(2000/04/26)
荒井由実

商品詳細を見る

関連記事
スポンサーサイト



Comment

Add your comment