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かわえうた

言葉にできないものを歌にするのが自分の一生の目標 minako kawae

1分間のおやすみなさい:第百四十二夜 「Both Sides Now」 Joni Mitchell 


■第百四十二夜 「Both Sides Now」 Joni Mitchell

悲報(・・・といっても悲しいのは多分僕だけ)が舞いこんできたのは
二代目先輩愛猫の命日。
翌日が6月ライブの予約スタートという日。
喜ぶ(!)妻に、不思議な相槌をうつ自分が奇妙で
多分、愛猫にはバレていたはず・・・

30代後半~40代ぐらいの僕は、時代のせいもあったし
仕事の内容のせいもあったけど
いざという時には家族(家庭)よりも仕事を選んでいたことが多くて
今思うと、ずいぶんひどい夫だったなって思いだすことが
ふたつやみっつどころじゃない・・・

それが50代になり、優先順位のメチャクチャ高いもの☆が出現し
仕事も定年が間近になり、違う将来を考え始めたら
いつの間にやら「仕事」の優先順位は最下位に落ちて
これでいいのか?と疑問にすら思わない周囲の状況もあり
いつの間にやら何事にも家庭(家族)を最優先することに対して
(当然だけど・・・)なんのためらいもなくなってきた。

グダグダ言っても結局、6月24日には帰京できない状況になり・・・
27日はスルー♪
でも、気になってライブの予約ページを除いたときにはすでに「SOLDOUT!」

ぎゃんちゃんのライブに行けないのは、もちろん初めてじゃないけど
「7月にまたある!」って状況は、昔の毎週末インストアー!
みたいな感じで、まるで夢のよう☆


・・・でも
悲しいのは事実で避けようもなく
肩の力がグッタリ抜けてる僕に
スマホから流れてきたのが、ジョニ・ミッチェル
じゃなく・・・ぎゃんちゃんの1分間。





この中で歌われる有名な「巡る月と六月」(Moons and Junes)とは
アメリカでいうところの卒業シーズン
それも1970年代。
学生運動や恋愛に明け暮れていた学生生活も終わりをつげ
社会に旅立ってゆく若者の、希望と虚脱感が淡々と歌われます。
「Both Sides Now」とは、若い時の閉鎖的な考え方・主張や思いと
人生経験を経て、広く寛容な考えをもつようになること
その社会の両面から自分を見返すことで
「人」としての成長と思いの幅を持つようになるという歌詞。

それを、決して拳を振り上げることなく
説教くさくなることなく
あの澄んだ歌声で歌い上げるところが、さすがのジョニ・ミッチェル

だれにでも「Both Sides Now」はあるわけで
それが必ずしも6月とは限らないし、
若いときとか、卒業するときとも限らない
頑固な大人になり果てると、何回も脳内リフレインするわけです・・・。

ぎゃんちゃんの聲が
今夜も響き
心にしみわたる。


「Both Sides Now(青春の光と影)」 Joni Mitchell

幾重にもなって風に流れる天使の髪の毛
空に浮かぶアイスクリームのお城
いたるところに羽の谷間
そんな風に私は雲を見て来た

だけど今や雲は太陽を遮るだけの存在
そしてあらゆる人の上に雨や雪を降らせる
本当にいろんなことが私にはできたかもしれないのに
雲が私の邪魔をした

・・・

私は両方から人生を見て来た
勝ったり負けたり
それなのにどういうわけか
私に思い出せるのは人生のまぼろしだけ
人生がどんなものなのか
私にはいまだにはっきり判らない

私は両方から人生を見て来た
上からも下からも
それなのにどういうわけか
私に思い出せるものは人生のまぼろしだけ
人生がどんなものなのか
私にはいまだにはっきりとは判らない









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