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かわえうた

言葉にできないものを歌にするのが自分の一生の目標 minako kawae

0615 ミチコ:at Blowin' new soul  

Indie Works & Gallery , Coffee
"Blowin' new soul"
福岡市東区馬出2?20?30

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<出演順>
頼夜モプ
オザキユミ
森善
ミチコ
にしやまひろかず



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■頼夜モプ
(弦が暴れ回る今夜を熱く予感させる7弦ギター)

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前回のブローウィンでも観させていただいた弾き語りシンガー。
今回参加の全ミュージシャンに感じた事だけど、その中でも特に他の共演者のパフォーマンスを熱心に聴かれる方。ただし決して馴れ合いでは聴かないため、ベテラン・ミュージシャンであるが故のシンパシーやプライドとの屈折、上から目線が邪魔し自分でもコントロール出来ない気持ちが自然に噴き出すことを隠しきれない素直な方。それは丁寧な演奏と歌唱にも見事に反映していて完成度が高い。こういうミュージシャンがステージを真剣に取り組んでいるうちは、その周辺の音楽界も大丈夫だな、と感じる。
「時代遅れの聴き手」に近づいてる僕も見習いたい部分がたくさんある。


■オザキユミ
(モンゴルからやってきた馬頭琴 with ユーミンの親戚ホーミー)

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今回の登場楽器で弦が一番少ない2弦。・・・・と思いきや実は一本の弦は100本以上を束ねたものと聞き、一気に今回の最多弦楽器奏者になった馬頭琴。それにしてもまさかこの日今夜九州馬出でホーミーを生で聴くことが出来るとは思わなかった・・・それだけでもう感謝感激雨あられ♪ 
ホーミーと言えばユーミン発声の兄弟のようなもの、ずいぶん前のTV番組の中でユーミンがモンゴルを旅したドキュメントでの演奏は本当に感激的で、その後どっかの会場で一度生演奏を聴いたことがあったけど、その時は男性、しかも女人禁制と聞いていたのに、今回は初めて聴く女性の唄声。何度も聴いた男性の大地を感じる地の神のような響きとはまた違い、澄み渡る大空から広い大地に降り注ぐような天空の神を感じさせる広大な響きがありました。
その声に寄り添うような馬頭琴の演奏がこれまた見事で、しばし福岡に居るのを忘れるような浮遊感を味合わせていただきました。とても丁寧で解りやすいMCも手慣れていて小難しくならず、今のモンゴルをすぐ近くの同民族(親戚)国家と感じることができるいいステージでした。


■森善
(普通以上なのに、今夜は普通な6弦ギター)

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今回の中では「一番普通」の立場になってちょっと不利な場でしたが、その力量と鍛錬・熟練からきる安定感はとても安心して楽曲に入り込むことが出来ました。若い時はブームになった時期もあり熱心に聴いてた関西系のブルース・ミュージシャンを想起する音楽ですが、今の僕にはちょっと濃いかな?という感じで、歌詞の内容にまではちょっと頭が突っ込み難い部分がありました。
でも、こういうコテコテベターな音楽は日本の音楽界の結構重要な部分を形成してるミュージシャンやファンがいるのも事実で、継承という意味ではとても大切で、これからの若者がその血を少しづつ足して入れ替えて混ぜながら歌っていくべき・・・なんてことを考えて聴いてました。
いただいた名刺代わりの無償・非売品CD「備忘録(抄)」には、今回聴かせていただいた曲を含めてたっぷり16曲(74分弱)も収録されていて聴きごたえがありました。


■ミチコ
(今夜は初の全曲ギター弾き語り、もちろん6弦)
SETLIST
1.あなたと一緒にいたいのは
2.私の中の
3.いつまでたっても
4.あめふり
5.そうじゃなくて
6.エンジェル


■にしやまひろかず
(見た目は今夜の最多弦の9弦ギター)

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繊細な9弦ギターに透明感のあるハイトーンな唄声、ながらも楽曲は結構芯が強そうで頑固さも垣間見える演奏でした。印象としては木漏れ日射す林の中、薄いモヤがかかった道をフラフラ歩いていくと、苔でおおわれた深緑色の岩盤にぶつかった・・・みたいな?
演奏は6弦のクラシック・ギターと2~3弦のウッド・ベースを一緒に演奏しているような印象が強く、譜面などまったく読めもしないし理解も出来ない僕としては、もっとチャレンジングで9弦をフル活用された自由奔放な疾走感を感じるような部分や、そういうとこを弾き出すような歌詞や楽曲のヴァリエーションが聴きたかったかな?という贅沢な気分にもなりました。
演奏に感心はするけど、普通に上手いところが、ちょっと大人すぎて大人しい上にちょっと頑固な印象が、足りないスリルを求めるのかもしれない。でも、今日の会場と同じく大きな拍手でアンコールを求めたくなる楽しいステージングでした。



■ミチコ

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1.あなたと一緒にいたいなら

「いつも鍵盤弾き語りの私が今日はギター弾き語り
かなり当たり前じゃない。
弦が何本かって問題じゃない、楽器が違う!」
と、始まった今夜の演奏。
何気なく弾き始めたイントロからスッと曲に流れ込む始まりはとても綺麗でした。
「ギターを上手く弾こう」という野望よりも、きちんと唄を伝えようという気持ちがそのボーカルにしっかりと現れていて、歌声が決してギターに引き回されることはなく、声がギターを引っぱりまわしてるので、いつもの鍵盤弾き語りと違和感ない楽曲の印象。


2.私の中の

ギター弾き語りをちゃんと初めて二年目
「もともとギターの方が好き」というミチコさん
すっかりおなじみの曲なれど、確かもともとギターの曲って言ってたかな?
ミチコさん自身は、ギターでやったので「ちょっと、おとなしめになった・・・」って言ってたけど
今回聴かせていただいた曲の中で
弾き語りの時と印象がまったく同じだった曲。

ピアノの時の歌声
ギターの時の歌声
それぞれを少し変えて調整し、それぞれ違う楽器とミックスしたら
楽曲として伝わることが同じだった。
ちょっと凄くてビックリ。キャリア、年季のなせる技かな?


3.いつまでたっても

今までは2曲しかやったことのないギター弾き語り
ついに今夜、初体験の3曲目。
伸び伸びとしたボーカル運びが楽しい曲
とっても素敵な緊張感が、ミチコさんの中では唄うことで
熱に変わってるなってのが、とてもよく解った曲。



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「今日、雨だったじゃないですか、
私は雨が好きで、雨の曲が本当に多くて
今日はギターで出来る雨の曲を・・・」

4.あめふり

雨が降り出す前の空の空気のような、弦をつま弾く音が控えめで、
赤いレインブーツのようなボーカルが鮮やかでした。
大好きな曲。



「伝わらない気持ちとかが、たび重なって
もどかしい思いをたくさんする
・・・っていうのが、私の曲作りの原点になっているのかな?」

5.そうじゃなくて

巧みなテンポチェンジが楽しく、躍動感あふれる曲
ギター弾き語りを重ねていったり、サポートにパーカッションをつけたり
ミニバンド版にしてみたら、弾き語りでは出し切れなかった何かが
どっかから出て来そうな演奏でした。



hatrr3

「私、母親なんですけど、娘のために作った曲を。
私の場合はちょっと作り難かったんですよね
母であることを強要されることが多かったのと・・・
私は母のことが大嫌いだったんで
自分が母になって、子を愛するってことへの葛藤があって・・・
でも、子供には幸せになってほしいし、自分も幸せになりたい
と気づいて作った曲」

「これが最後の曲になります」と、今夜は言い忘れることなく
6.エンジェル

唄に感情が入れば入るほど、不安定に鳴き、ドタバタしてくるギター演奏が
とても人間っぽくて優しくて、それはそれは魅力的なギターでした。

そしてミチコさんの力あるナチュラル・ボーカルと、魅力ある楽曲群
見事な全曲ギター弾き語りデビューでした。

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