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「生き続けて」の「て」
「すべては歌のために」
~ポップスの名手が語る22曲のプロデュース&アレンジ・ワーク~
武部聡志

2018年1月23日発売
Rittor Music
定価(本体2,000円+税)
武部さんの足跡を追っても、決して「日本のポップス史が見えてくる」ものではないし、あるのかないのかも分からない「日本のポップス史」には関係なく、武部さんが作って来た音楽しかそこには見えなくて、だから武部さんの創り出す音楽を聴いてるんで。これは武部さんの足跡の本です。ただ決して歴史ではなく、歴史になるためのメモ書きみたいなものとして読みました。50代になって「50代は面白い」とおっしゃっていたように、60代ももっともっと面白いとおもいますよ♪
もちろん個人的には、どうしてもぎゃんちゃんパートに目がいくわけで、ちょっとその周辺をピックアップしてみました。でも、他の楽曲の仕事も「川江美奈子」の仕事に置き換えられることや、つながる想いがたくさんあるので「川江美奈子」の音楽が好きな方にはぜひ購入し隅から隅まで読んでみることを強烈におすすめいたします。

「桜色舞うころ」
中島美嘉
2005年2月2日発売
作詞・作曲:川江美奈子

この曲はコンペでした・・・
ただ、川江さん本人は売れるものを作ろうという意識ではなかったようです。むしろ物語性があって、いい作品を作りたいという純粋な思いのほうが強かったんだと思います。本人に聞いたら、"ただ家の外の遊歩道の桜を見て書いた"と言ってました。
桜の木を中心に四季を巡る物語が展開する歌詞となっています。これは川江さんのアイディアによるものです。

歌詞に関しては"歌詞カードを見なくてもわかる"ということを大事にしたい・・・
これは「桜色舞うころ」に限ったことではなく、川江さんが自分で歌う曲をプロデュースするときにも心がけていること

冬で終わるのではなく、季節を一巡するという構成もまた、この曲の良さではないでしょうか。
冬のシーンの後のサビで転調するのは川江さんのアイディアによるものですが、これも非常に斬新です。1回目のサビの最後のフレーズ「生き続けて」の「て」で転調するのですが、ここは普通だったら、1小節くらいの転調のためのモーションを設ける場面だと思います。それをあえてメロディの最後の1音で転調しているんです。これを自然に聴かせられるというのは、川江さんならではだと思います。
イントロや間奏の少し和を感じさせるフレーズも川江さんのアイディアによるものです。

川江さんは単純に良い曲を書けるというだけでなくて、響きであったり、曲の展開を自分で考えることができるんです。
これは、もともとサークルでアカペラ・グループをやっていたからかもしれません。とにかく、音の積みにはすごく敏感で、ハーモニーというものをすごく大事にされています。

最終的にはジャケットやミュージック・ビデオに至るまで、中島美嘉さんの新しい一面を一貫した世界観で見せられたプロジェクトになったと思います。特にミュージック・ビデオが素晴らしいんです。恐らく、川江さんの楽曲がそういう映像を喚起する、アート系のクリエイターたちをも刺激するような曲だったのだと思います。

ん・・・( ̄^ ̄)ゞ
ドヤ顔だけが目に浮かぶ。
~ポップスの名手が語る22曲のプロデュース&アレンジ・ワーク~
武部聡志

2018年1月23日発売
Rittor Music
定価(本体2,000円+税)
武部さんの足跡を追っても、決して「日本のポップス史が見えてくる」ものではないし、あるのかないのかも分からない「日本のポップス史」には関係なく、武部さんが作って来た音楽しかそこには見えなくて、だから武部さんの創り出す音楽を聴いてるんで。これは武部さんの足跡の本です。ただ決して歴史ではなく、歴史になるためのメモ書きみたいなものとして読みました。50代になって「50代は面白い」とおっしゃっていたように、60代ももっともっと面白いとおもいますよ♪
もちろん個人的には、どうしてもぎゃんちゃんパートに目がいくわけで、ちょっとその周辺をピックアップしてみました。でも、他の楽曲の仕事も「川江美奈子」の仕事に置き換えられることや、つながる想いがたくさんあるので「川江美奈子」の音楽が好きな方にはぜひ購入し隅から隅まで読んでみることを強烈におすすめいたします。

「桜色舞うころ」
中島美嘉
2005年2月2日発売
作詞・作曲:川江美奈子

この曲はコンペでした・・・
ただ、川江さん本人は売れるものを作ろうという意識ではなかったようです。むしろ物語性があって、いい作品を作りたいという純粋な思いのほうが強かったんだと思います。本人に聞いたら、"ただ家の外の遊歩道の桜を見て書いた"と言ってました。
桜の木を中心に四季を巡る物語が展開する歌詞となっています。これは川江さんのアイディアによるものです。

歌詞に関しては"歌詞カードを見なくてもわかる"ということを大事にしたい・・・
これは「桜色舞うころ」に限ったことではなく、川江さんが自分で歌う曲をプロデュースするときにも心がけていること

冬で終わるのではなく、季節を一巡するという構成もまた、この曲の良さではないでしょうか。
冬のシーンの後のサビで転調するのは川江さんのアイディアによるものですが、これも非常に斬新です。1回目のサビの最後のフレーズ「生き続けて」の「て」で転調するのですが、ここは普通だったら、1小節くらいの転調のためのモーションを設ける場面だと思います。それをあえてメロディの最後の1音で転調しているんです。これを自然に聴かせられるというのは、川江さんならではだと思います。
イントロや間奏の少し和を感じさせるフレーズも川江さんのアイディアによるものです。

川江さんは単純に良い曲を書けるというだけでなくて、響きであったり、曲の展開を自分で考えることができるんです。
これは、もともとサークルでアカペラ・グループをやっていたからかもしれません。とにかく、音の積みにはすごく敏感で、ハーモニーというものをすごく大事にされています。

最終的にはジャケットやミュージック・ビデオに至るまで、中島美嘉さんの新しい一面を一貫した世界観で見せられたプロジェクトになったと思います。特にミュージック・ビデオが素晴らしいんです。恐らく、川江さんの楽曲がそういう映像を喚起する、アート系のクリエイターたちをも刺激するような曲だったのだと思います。

ん・・・( ̄^ ̄)ゞ
ドヤ顔だけが目に浮かぶ。
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